2011年11月11日
第23回春鹿寄席
9月24日 第23回春鹿寄席を開催しました。
笑福亭純瓶さんの奈良落語百選は「かえる石」
1ヶ月の間、全く姿を現さず元興寺の前で手招きするきれいな女性の誘いに夜な夜な通い詰めていた男に、この「かえる石」の伝説を話し、正気に戻らせる。話を半分しか聞かなかった友人の一人はこのきれいな女性会いたさに・・・現場に行ってみると、その男は、この石の上からジャンプ! 地べたに、かえるのように張り付いたというオチ。人々から恐れられていた「蛙石」は、昭和31年にご縁があって春鹿の酒蔵から程近い世界遺産 元興寺様に安置され、供養された極楽カエルは今や「無事かえる」「福かえる」と願いを聞いてくれます。
弟弟子の笑福亭鉄瓶さんの落語は「道具屋」
年中ぶらぶらしている甥っ子に叔父が副業の夜店出しの屑物 古道具屋の手伝いをさせる噺。客「このノコギリは焼きが甘い」、甥「(味が)甘い?」と勘違いして鋸を舐める。焼きが甘い意味を説明されると「火事場で拾ってきた」という内輪の話を喋ってしまう始末。最後は、ひどい埃のかかった笛の穴を掃除しようと突っ込んだ指が抜けなくなってしまう客が困って「これ、幾らじゃ?」、「お代は十万円です」、客「おまえ、足元を見たな?」、「いいえ、手元を見ました」と洒落っ気のあるオチ。
続いては日本全国に約80人しかいないという講談師の中から美人と評判の旭堂小二三さん
旭堂小二三さんの講談は「黒雲のお辰」
「黒雲のお辰」は、情けは人のためならずのお話。お殿様がお役に付くにあたり、民が集めた支度金を百姓 新兵衛は江戸へ届ける間際で盗まれてしまう。途方に暮れて川から身を投げようとした時、一人の女性に引き留められる。大金を盗まれた事情を話すと、この女性は盗人の元締め 黒雲のお辰であると告げ、「あなたが盗まれた金はいずれ私の元にやってくる」といって、それ以上の金を渡す。「何かお返しに出来ることは」の問いに、「いずれは打ち首獄門。その時は線香の一本、経のひとつも手向けてくれ」と頼む。その後、捕まったお辰は特別に命を助けられ、出家得度、全国各地を行脚する。途中、香の匂い漂う手入れに行き届いた墓を見つける。よく見るとそれは黒雲の辰と刻まれた自分の墓。欠かさず経を唱えてくれた新兵衛夫妻のお陰と感激の再会をし、この地の寺の門下に入り、永住をする。「情けは人のためならず」・・・回り回って必ず自分に返ってくるという一席の読み切りに、お客様も大満足の講談となりました。
純瓶さんの2席目は古典落語の名作 「青菜」
夏の仕事を終えた植木屋に隠居がよく冷えた上等な柳陰(味醂酒)、鯉のあらいを馳走する。次に青菜を持ってきて欲しいと頼む。暫くすると奥方は「鞍馬から牛若丸が出でまして名(菜)も九郎(食ろう)判官」(青菜は食らってしまいました どうしましょう?)、それに主人は「そうかいな。義経、義経(よしよし)」と、主人に恥じを欠かさないよう隠し言葉で応える。
隠居と奥方の粋なやりとりに感心した植木屋は女房とともに風呂の誘いに来た大工に対して「これ、これ植木屋さん」、「植木屋はおまえや、俺は大工」、「柳陰は呑んでか?」、「そんな良いものあるの?」呑んでみたら、いつものぬるい温度の酒。「鯉のあらいは食べてか?」、「これ、おからと違うか?」、「青菜は?」、「昔から嫌い!」、「嫌いでも好きと言え」。「奥や、奥や」と手を叩くと、ひと間しかない植木屋の住まい、女房は隣の部屋の代わりに押し入れから汗だくで出てくる。そして「鞍馬から牛若丸が出でまして名(菜)も九郎(食ろう)判官、義経、義経」とオチまで言ってしまう。「困った植木屋が立ち往生」の意味を利かせ「弁慶」と言うのがオチ。夏の暑い時期の植木屋と女房、大工のやりとりに笑いがこみ上げ、涙が出る噺となりました。
2部の交流会はヨーロッパのIWCで5年連続メダル、全米歓評会で4年連続ゴールドメダルを受賞した『純米吟醸生原酒 210日熟成』と『旨口四段仕込み純米酒』のお燗。噺家さん達と酒と寄席小弁当を味わいながら楽しい2部となりました。
来年、最初の寄席は1月21日です。
15:00開場 15:30開演 交流会17:30~ 木戸銭 4000円
お問い合わせは、春鹿まで。TEL 0742-23-2255
Posted by 春鹿 at 16:13│Comments(0)