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2011年05月07日

春鹿寄席


4月23日

第22回春鹿寄席を開催しました。
先ずはレギュラーの笑福亭純瓶さん。
春鹿寄席

ライフワーク 奈良創作落語のネタおろしは、『大峰山の荒行』。
大峰山には「西の覗き」と呼ばれる場所がある。肩につけた命綱をつかんでいてもらいながら、そそり立つ絶壁から命を断つ覚悟で身をのり出し、仏の世界を覗くという修行場。
噺は、スーパーの店長が店員達を、この非日常的体験の別世界に連れて行き、新たな境地に目覚めてもらい、売り上げアップをしようという内容。しかし、店員達は新たな境地ではなく、懺悔や店長個人にもかかわるカミングアウトも飛び出す始末。最後は店長の番だが、修行を拒否。「怖いのか?」の問いに「荒行の辛さより都会の生活(店員達の衝撃の告白)の方がよっぽど辛い」という一言でオチ。

続いては、桂まん我さん。
春鹿寄席

この春鹿寄席のお客様が聞く体制でいらっしゃる。短い話ではなく、長い落語がやりたくなる会場ですと褒めて頂きました。
お題は『桜宮』。時節柄、造幣局の通り抜けで有名な桜宮でする江戸時代の花見の話。

単に酒を飲んで、わあーわあー言うだけの花見では面白くない。芝居をする趣向を考える。
ストーリーは、兄弟の巡礼が親の敵を捜し、この桜宮で仇の浪人に出会う。いよいよチャンチャンバラバラが始まろうとする時、六部(出家をして全国を回る修行僧)が「この勝負、みどもにお任せ下され!」と中に割って入り、何をするかと思いきや背おっていた「おいびつ」の中から、毛氈と酒、肴を並べて巡礼、仇の浪人と一杯飲む。周りの花見客をハラハラさせる芝居をして楽しもうというのだ。いよいよ本番という時、六部に化けた男は桜宮に向かう途中でその服装に驚いた叔父に捕まり連れて行かれる。桜宮では、そうとは知らぬ巡礼役の二人の前に本物の侍が現れ、傍に芝居用仕込み杖を練習する舎弟役を見て、侍達は本物の仇討ちであると勘違い。「ご本懐を!」と言葉の助太刀を言い、その場を立ち去る。その後、仇役の浪人が現れ、芝居が始まり、辺りは騒然とする。稽古の通りの台詞、チャンバラをしているところに先程の侍達が戻って来て、助太刀に加わる。二人共、剣の達人。本当に斬られるとばかり浪人役、そして巡礼役も逃げ回る。何故逃げるのか分からない侍達はそれを追い、お互いに傷がないことで「勝負は五分と五分。勝負はこれからと叫ぶ。」。
オチは「六部が来ないと納まりまへんねん」。
7人の登場人物を使い分けた、まん我さんの身体全身を使った噺に、どんどん引き込まれていきました。
春鹿寄席春鹿寄席


2席目の純瓶さんの噺は古典落語『平の陰』。
義務教育が行き届いている現代と違い、字の読めない、書けない人が多かった時代の噺。
字が読めない男が、自分に来た手紙を読んでほしいと本棚に難しい本が並び、新聞を読んでいる年長者を訪ねる。実はこの人も字が読めない。読めるふりをしているのだ。男と年長者の掛け合い、「どこから来た手紙ですか?」。「郵便やさんが持ってきた」、「そうや無くて、差し出し人は誰ですか?」 「人に頼ってばかりではなくて読めなくても努力をする気持ちが大事」と説教をする。「字が書けて手紙を送るような心当たりは?」 「親戚のおじさんなら?」と答えると、「そうや、おじさんから来た手紙や。もう帰り」と調子を合わす。中身を見る前に「不幸があったんと違うか? 薄墨で書いてあるぞ」、「それは裏と違いますか?」と逆に男から指摘される。その後も手紙の内容をめぐって同じようなやり取りが繰り返される。肝心な内容は法事の時にお膳を貸しほしいと男が言うことに話を合わせる。字が読めないことがバレてほしくない年長者は手紙のやりとりを一刻も早く終えたい。 しかし男から次々に質問される。「お膳の数は?」の問いに「お膳の数は、ん人前、これにて、さようなら」とごまかす。それ以外に大平(大きい皿)も書いてませんか?」には「追伸、大平も貸して下さいと書いてある。さようなら」とまたまた調子を合わす。「徳利の事は書いてまへんか?」、「徳利も書いてある。今度こそ、本当にさようなら、もう帰れ」。「おかしいな~。猪口の事は書いてませんか・・・?」の問いに「猪口は書いてあるけど大平の陰で見えなんでん」がオチ。登場人物の二人の掛け合い、苦し紛れに調子を合わすやりとりが実に面白かったです。

春鹿寄席

トリは笑福亭風喬さん。
春鹿寄席

春鹿寄席らしくお題は『試し酒』。
酒好きで商人仲間の旦那宅へ近江屋の主人が供の久蔵を連れてやってくる。すぐ帰るというのを引き留め、話をしているうちに、いつしか話題は酒飲み談義へ。
主人は久藏の大酒飲みを自慢する。一度に軽く五升は飲み干せるというのだ。
「もし、目の前で五升飲み干せたらお小遣いをあげよう」という。反対に、主人が負けたら、この旦那をご馳走いたしましょう」
「負けたらウチの主人が、この旦那を招待…? 主人の面目が台無しになるなぁ」
久蔵、少し考えさせてほしいと言って表へ。暫くすると戻ってくる。

いよいよ勝負の開始。
主人が用意した一升入りの大杯には「武蔵野」という銘がついている。武蔵野の原は広い、野が見つくせない、「のみつくせない」という洒落。
この大杯で息もつかずにまず1杯、その後、あっという間に5杯、飲み干してしまった。

飲みっぷりに感心した旦那が驚いて約束通り、お小遣いを渡す。そして「飲む前に考え事してくると出て行った。どうやったらそんなにお酒が飲めるか? おまじないでもしたのか?」教えてほしいと訊ねる。

帰ってきた返事は?
「今まで五升を計って飲んだことがなかったから表の酒屋へ行って、試しに五升のんできた」がオチ。

1升が入る大杯を扇子に見立てて呑む仕草と五升の酒を飲むところは芸のみせどころ。
一杯ごとに酔いが増し、最後の五杯目には引きつけられました。
風喬さんが育った福岡の博多弁で演じる久藏の口調、
そして酒の都々逸「お酒飲む人、花ならつぼみ。今日も酒(咲け)酒(咲け)、明日も酒(咲け)」の披露も面白かったです。

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2部の交流会の様子
春鹿寄席

『南都霞酒』と『木桶仕込み 純米生原酒』の冷やとお燗で大いに盛り上がりました。





Posted by 春鹿 at 18:44│Comments(0)
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